小説3:さざなみにゆられてー北海道編ー
小説期間:2000年平成12年4月1日~ あらすじ: さざなみにゆられて-山陰編-の続編です。 山陰地方で生まれた美波は写真集で見た富良野などの北海道の雄大な風景に憧れ、 自分のことを全く知らない人の街で一人で暮らしてみたいと北海道の大学を受験。 小樽商…
知床第一ホテルは「心も体も癒される知床5感」として宿泊されるお客様に、 5のおもてなしを用意している。 ホテルの公式ホームページでは最初に紹介されている。 1,食事:バイキング、和食会席を用意 2.自然:世界遺産知床の自然 3.人:シリエトクの…
温泉から静香と美波が部屋に戻って来て早速「レストランルーペーニュ」へ向かう。このレストランは、天井高約10mの開放感あるダイナミックな空間でガラス張り窓からはライトに照らされた大きな池と深い緑の森が見えている。食事は和洋中の料理が揃っている…
まだ十分に陽も昇らない内にホテルを出発する。今日のコースは計画より時間が早く進んでいるため最初に摩周湖を入れた。屈斜路湖付近の摩周湖・硫黄山・砂湯・美幌峠で観光し屈斜路プリンスホテルで泊まる予定である。最初に行く「摩周湖」と言えば歌にもな…
阿寒湖の湖岸にいるたくさんの観光客が目に入って来る。本日の宿泊ホテルの「ニュー阿寒ホテル」へチェックインして荷物を預けて外出する。先ずは「阿寒湖遊覧船」へ向かう。ちょうど出航する時間で定期便航路一周約18キロ85分コースのチケットを買い乗り込…
北海度ではお盆も過ぎ朝晩も涼しく感じてくるとそろそろ街の人々も紅葉シーズンの訪れを意識するようになる。道庁前の広場では例年通り北海道内にある市町村の特産品展が開催されている。いよいよ海川山大地のあらゆる食材の旨味が深くなる季節の訪れだった…
ある日、慎一が家に帰ると珍しく美波が戻ってきている。 部屋から静香が顔を出して 「あなた、おかえりなさい。お疲れさまでした」 「あれっ、美波が帰ってるの?こんな日に珍しいね」 「ええ、私にちょっと話があるんだって。 雄樹も夏姫も今日は早めに眠っ…
8月最終日の業務も終わった時間、慎一は支店長から食事へ誘われる。この支店長は、慎一と同じ旧銀行、関西中央銀行出身の3年先輩である。慎一の最初の教育係でもあって、慎一の実力を買って札幌に呼んだのも彼であった。そして慎一はその信頼に十分に応えて…
昨日に一番の目的だった「雲海」は見ることが出来たので今朝はゆっくりと眠った。朝食は、『レストラン ミカク』の予定だった。ここは予約ができないため部屋から移動した。この店は、朝食のみしか営業しておらず、トマム ザ・タワーに内にある和食に重きを…
アクティビティの事務所へピクニックセットを返して部屋に戻り、少しベランダからゆっくりと景色を楽しみ、次のアクティビティーへと移る。次のアクティビティーは『ミナミナビーチ・木林の湯』である。この『ミナミナビーチ』は、明るい日差しが差し込む全…
視界一面に広がる美しく神秘的な雲海テラスへの感動を後にして、部屋へ戻って朝早かったため少し休憩する。今日は、お昼過ぎまで「モーモーカートで行くランチピクニック」を予約している。このアクティビティは、ランチボックスとピクニックセットが含まれ…
トマムの山肌に大きなタワー状のホテルが見え始めた。今夜と明日に宿泊予約している星野リゾートトマム ザ・タワーである。ホテルの駐車場に着き、大きめのトランクケースや荷物を持ってフロントへと進む。大きなホテルで玄関から多くの観光客の笑顔が見える…
雄樹と夏姫も大きくなってきたので、お盆休みに試しに宿泊旅行を決めた。美波に聞くと家庭教師のアルバイトはお休みを取れるとの返事で一緒に行くことになった。場所は、以前美波から聞いた雲海テラスを経験したいと考えて宿泊は星野リゾートトマム ザ・タワ…
子供達の3歳の誕生日も過ぎたある夜、子供達も一日一日と大きくなってしっかりしてきたので、そろそろ習い事をさせて見ようという事になった。ネットで調べると近くのスポーツクラブに子供用の「水泳教室」や「新体操教室」などがある。とりあえず二人を父親…
8月上旬、北海道の夏。日差しはそれなりに強いが気温も本州ほど高いものではない。年に数日間はクーラーが必要なほどの暑い日はあるが、空気がサラサラと乾燥していて、本州ではいつも気になる湿気が肌に纏わりつかないため日中でも非常に過ごしやすい。木…
ノースサファリサッポロで目の前で動く動物たちの怖いまたは可愛い姿に十分に堪能した。時間を忘れていたが、ふと時計を見るともう夕方が近づいてきている。子供達にトイレをさせて帰りの準備に入る。帰りのマイクロバスは、多くの人が待っており何台も送迎…
本州が梅雨の時期は、北海道とは言えそれなりに梅雨は訪れる。 ただ本州ほど湿気もなく温度も高くなく鬱陶しい雰囲気はない。 蝦夷梅雨の晴れ間のある土曜日、慎一は札幌近郊のドライブを計画した。 今の期間にちょうど定山渓温泉郷でライトアップイベントが…
注意: ここに出て来るレストランは、恋人の美波のために奮発して予約した店ですが、残念ながら作者はまだ行ったことはありません。いずれは行きたいと思っているお店です。従って料理に関しては、お店のホームページなどネット情報を基に作成しておりますた…
昼食も終わり三浦綾子記念文学館を出て、 『夕方まで時間あるから、晴れてるし次は青い池にでも行こうか』と思っていたら、 突然美波が、 「ねえ、前田さんのお部屋ってどんなところなの?」 「えっ?普通のマンションだよ。2LDKかな」 「ねえ、今まで一…
前田さんからメールで『今度の土曜日の夕方に美波さんの内定のお祝いをしたい』との連絡があった。彼も新しい職場にもやっと慣れたみたいで美波はホッとしたものだった。|義父《ちち》もそうだったし、年度始めは非常に忙しい上に、特に4-6月は、担当者へス…
父の勤務する六花銀行への内定が無事決まった美波は、急いで彼に電話を入れた。彼は非常に喜んでくれて、『ぜひともお祝いをしたい』と言ってくれている。ただ彼はこの4月から新しい部署への異動となり、初めて一緒になった同僚や新しい得意先ばかりで毎日が…
先週の滝ノ上芝ざくら公園で楽しんだ後に 美波から内定の嬉しい話があったので今週土曜日はお祝いの予定だった。 最近、静香の初めての投資がうまくいっており、 持っていた通信関係の会社が高くなって株式分割をした上に、 すぐに株価が2倍へ育ったため、半…
5月中旬が近づいてくると街中の家々の花壇にもそろそろ芝桜が咲き始める。 この花は首都圏では山梨県河口湖で開催される「富士芝桜まつり」でも有名だが、 北海道では全道の街中で咲き誇る道民に愛される花である。 芝桜とは 学名:Phlox subulata 和名:シ…
北海道もやっと厳しい冬を越えて、待ち遠しい春がやってきた。本州の梅は2月に咲くが、北海道は梅も桜も4月下旬から咲き乱れる。5月の連休は、「平岡公園梅まつり」へ行った。この公園は、札幌市清田区にあり札幌中心部から車で約30分の場所で住宅街の中…
正月休みは雪の降り積もる北海道神宮へ初詣をし、いつものように境内の左右にある露店商でポテトやアイスを買って食べながら帰って来た。そしてお昼からお酒を飲んでゆっくりとして過ごした。慎一と静香夫婦は今までスキー経験が無かった。本当は本格的に習…
美波の氷瀑祭りの話を聞いて慎一は居ても立っても居られず、翌週の土曜日に|支笏湖《しこつこ》|氷濤《ひょうとう》まつりに行くことを決めた。一瞬同じ|層雲峡《そううんきょう》|氷瀑《ひょうばく》まつりにしようかと思ったが、旭川は最近旭山動物園で行…
美波の就職活動もいよいよ佳境に入っている。もうじき2月だし4年生になる前の内定を目指している。美波としては父の勤める六花銀行も考えているが、身内の採用でもし父へ迷惑を掛けたらと思うとなかなか切り出せなかった。そんな時、2月の始めに前田さんか…
七五三が済み子供が大きくなったと言っても、 大人の都合通り静かにしているわけではないので 今年のクリスマスも家の中でしたいと考えていた。 ただ慎一は以前から考えていた事で、 今年は「さっぽろテレビ塔」へ登り 夕方までに一度、暗くなってから一度、…
次に「あざらし館」へ入るつもりだったが、行列が続いているので少し休憩を入れる事にした。あざらし館の横に旭山動物園中央食堂があった。そこはフードコートになっており、子供達も気楽に入れる。ここでしか食べられない一品のザンギこと唐揚げとジンギス…
翌日は旭川市にある有名な「旭山動物園」へと出発した。この動物園は、テレビでもよく紹介されており、日本一有名な動物園である。 ホームページ(注:作者抜粋・編集)では①旭山動物園の理念「伝えるのは、命」動物園で、ありのままの動物たちの生活や行動…