はっちゃんZのブログ小説

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2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

85.秋の道東旅行2(阿寒湖湖畔にて)

阿寒湖の湖岸にいるたくさんの観光客が目に入って来る。本日の宿泊ホテルの「ニュー阿寒ホテル」へチェックインして荷物を預けて外出する。先ずは「阿寒湖遊覧船」へ向かう。ちょうど出航する時間で定期便航路一周約18キロ85分コースのチケットを買い乗り込…

10.捜査1(友人恵理那)(第7章:私の中の誰か)

遼真は、瑠海の和御魂と荒御魂から念写された多くの写真を見ながら捜査に入った。瑠海の事件は、転落現場付近に監視カメラも無く普段人通りも少ない場所で目撃証言も瑠海を見つけたサラリーマンだけだったため、警察では転落事故として処理されているらしい…

9.霊査3(木村瑠海の悲しみ3)(第7章:私の中の誰か)

粉雪の舞う冬のある日、主治医の先生から父母へ「あの、実はあるご提案があるのですが・・・」「!!!先生、何ですか?もしかして瑠海が助かるのですか?」「いえ、残念ながら、もうそれはありません」「・・・???」「実は、お嬢さんがこのカードを持っ…

84.秋の道東旅行1(丘珠空港から阿寒湖へ)

北海度ではお盆も過ぎ朝晩も涼しく感じてくるとそろそろ街の人々も紅葉シーズンの訪れを意識するようになる。道庁前の広場では例年通り北海道内にある市町村の特産品展が開催されている。いよいよ海川山大地のあらゆる食材の旨味が深くなる季節の訪れだった…

8.霊査2(木村瑠海の悲しみ2)(第7章:私の中の誰か)

その男は、古い大きな倉庫の中に居た。倉庫の大きな扉には「GDコーポレーション」と会社名が書かれている。その中は広く奥には部屋や机や椅子があって、机や椅子の周りには釘の打ち込まれた角材やバットなど危ない物が転がっている。一目見て柄の悪そうな恰…

7.霊査1(木村瑠海の悲しみ1)(第7章:私の中の誰か)

幼い舞華を苦しめていた荒御魂を宿し黒く変色した人形《ひとがた》”は、現在、祈禱所内でも慎重に何重もの結界を張った場所へ安置している。遼真と真美は帰宅すると慌ただしく祈祷所へ入った。今回の荒御魂は恨みなどの負の感情のみで出来ているため、その荒…

6.舞華の笑顔(第7章:私の中の誰か)

遼真はすぐさま浴室へ入り水垢離をして身を清め、祈禱所では智朗さんと一緒に” 荒御魂分離修復術”の準備を進めていく。やがて遼真から真美へテレパシーで『真美、こっちは準備できたよ』と伝えられた。真美の部屋の香炉には、今朝から心を沈静させる成分が入…

5.臓器の記憶(第7章:私の中の誰か)

ここで移植された臓器が本当に記憶を保持しているかどうかであるが、これは都市伝説ではなく実際に研究もされているし、世界でも数そのものは非常に少ないものの実際に報告されている現象である。 臓器移植と記憶に関しての興味深い論文と事象に関して、イン…

4.舞華の悪夢(第7章:私の中の誰か)

夜が徐々に更けて行き、真奈美のお友達の真美が泊まることで大喜びで色々と遊んだ舞華の瞼が重くなってきた。でも楽しい時間を少しでも過ごしたい舞華は頭を振ってでも起きている。しかしその努力も空しく、とうとううつらうつらとし始めた。真奈美がそっと…