はっちゃんZのブログ小説

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2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2.怪事の始まり(第6章:母と共に)

最近日本中で地震が増えて来ている。以前の阪神淡路大震災や東日本大震災ほどではないが、毎日の様に日本のどこかでグラグラと揺れており、地震についてテレビで報道しない日は少なかった。今まで少なかった北海道西部や青森県西部、京都付近もたびたび揺れ…

1.遼真と母(第6章:母と共に)

桐生遼真は、2002年春、東京都目黒区にある神社の長男として生まれた。父の名前は、桐生龍司《りゅうじ》、母の名前は八重《やえ》。父は狐派次期頭首候補であり、父母ともに多くの特殊能力を持っていた。 遼真は生まれた時から身体も大きく母八重の母乳をた…

9.遼真の後悔(第5章:真美を救え)

桐生一族京丹波家狐派頭領の令一は、石像とその根元の悪心坊が埋めた木片を共に京丹波家の方へ持って帰った。萩原マリコは、事件に関する記憶を消して部屋まで送って行った。マリコの部屋の中は、既に子供のいた痕跡は無かった。その後、風の噂で萩原マリコ…

8.すみれ、決別の涙、そして(第5章:真美を救え)

自縛陣に横たわるマリコの側に、すみれの霊魂が心配そうに立っている。母親の元に行きたくとも自縛陣の中へは入れなかった。じっと母親の姿を見ている。「ママ、どうしたの?」「・・・?」「わたしは、すみれよ、ママ、ママ・・・」すみれはすでに気付いて…

7.十字路の悪霊(埋められた呪詛)(第5章:真美を救え)

猿野花(さのか)の霊へ「4人の人間の命と引き換えにお前の子供の命は蘇る」と伝えた法師の正体は、夢乃さんの術で明らかになった。その男は、”悪心(おしん)坊”と名乗る鞍馬山を訪れた修験者の一人だった。”悪心》坊”という男は、金持ちと見れば何やかやと…

6.怨霊、猿野花(さのか)の物語(第5章:真美を救え)

白猿がさらってきた女性マリコは、高い木の枝に不安そうに座っている女の怨霊が憑依している女性マリコへ頭領の令一は、“遠当て”を使った。『ハッ』マリコの身体が強くはねて、胸に子猿の像を抱いたまま突然意識を無くして落下してきた。一族の者が数名下で…