はっちゃんZのブログ

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29.局アナ盗撮事件を解明せよ 2

翔には腑に落ちないことがあった。 先ず画像の精度の問題。 ①山本アナの裸体画像解析 着替え画像はキチンとピントがあっているが、 シャワー画像でバストトップにはピントが合っていない。 首や胸の部分を拡大してみるとやはり巧妙に修正又は差し替えられた…

37.再赴任

「次は米子、米子」 慎一はひとつ背伸びをして手元にある人事異動通知書を見た。 人事異動通知書 京都支店融資部 日下 慎一 殿 関西中央銀行本店 人事部長 清水 英雄 貴殿を平成10年4月1日付で山陰支店への異動を命ずる。 以上 心の中の何かが記憶の蘇ること…

28.局アナ盗撮事件を解明せよ 1

今、ネットではある情報が炎上している。 有名アナウンサー数人の全裸写真がネット上へ投稿されてしまったからだ。 一度、これが出てしまうと コピーのコピーが出回り始めどうしようもなくなってしまう。 最初の被害者になったのは、 TSV(東京スーパーテ…

36.春の息吹

2月も半ばを過ぎとなると暖かい陽射しの日が増えてくる。 慎一はその陽射しを受けながら徐々に活性化していく身体に気がついた。 頭蓋骨の線状骨折も接合し、肩の固定していたネジを外すと 身体は完全に元に戻りつつあることがわかった。 脳波測定からも異常…

27.翔とミーアと百合2

夕食が終わりゆっくりとしていると 「翔、私はそろそろ帰るよ、もう遅いから館林さんをお送りしなさい。 そうそう、これはつまらないものですがご自宅の皆さんでお食べ下さい」 たくさんの野菜を百合用に詰めている。 「そんなにたくさんは、1人で住んでいま…

35.静香親子、神戸へ

静香は、今週の土曜日に彼の実家に行くことを決め、妹の幸恵さんに伝えた。 『娘』と一緒に行くことを伝えると、 一瞬の間はあったが、幸恵さんは兄も記憶が戻ればいいなと大喜びだった。 土曜日は、米子駅で彼の大好きなできたての『ふろしき饅頭』を買い …

26.翔とミーアと百合 1

翔がミーアを飼い始めてから百合が翔の部屋へ来る回数が増えている。 そうなってくるとお互いが急速に親しみを増してくるもので、 百合のぎこちない笑顔が自然なものとなるまで時間はそれほどかからなかった。 元々百合は翔の強さを尊敬しているし、態度はぶ…

34.幸恵の疑問

幸恵は以前から不思議に感じていることがあった。 兄の慎一が父親へある時から理解を示すようになったことに対してだった。 『夫婦の事は夫婦でしかわからない。子供にはわからない』 『お酒を飲んでいない父さんを知っているのはお母さんだけやから』 兄と…

25.幼い兄妹(きょうだい)の依頼 5

「おまえ たれ ある」 趙が突然客室へ入ってきた。 翔は急いで彼女をベッドの後へ隠れさせると趙へ攻撃した。 それなりに中国拳法使うが、高齢で体力も続かなくなりフウフウ言い始めたので 後頭部へ手刀を落とし昏睡させた。 続いて秘書らしき男も入ってきた…

33.間違い電話

兄が実家に帰って来て、だんだんと話すようになると 幸恵は兄の枕元に壊れた携帯があったことを思い出した。 仕事上の事は全く心配する必要がないのでそのままにしようかと思ったし 兄に聞いても特に困っていないと言うばかりなのでそのままにしていた。 あ…

32.霧と痛みの世界

慎一は目を覚ました。 見覚えのない白い天井が目に映る。 心配そうに覘きこむ母親と妹の顔が見える。 隣にどこかで見たような顔色の悪い痩せた老人がいる。 話し掛けてきているがその内容はわからなかった。 医師が現れて、何か声を掛けてくる。 聞かれてい…

24.幼い兄妹(きょうだい)の依頼 4

翔は都倉警部へ急いでこのたびの事件を連絡した。 実は公安も内偵を進めていたようですぐに連携が取れた。 すぐに新宿のアジトに急行したが、もぬけの殻だったらしい。 富士の別荘の部下からの定時連絡がなかったので異変に感づいたのかもしれない。 急いで…

31.壊れた携帯

静香は夜になって何度も電話をしたが 『お客様の携帯電話が圏外にいるか電源が入っていないので繋がりません』 のアナウンスが聞こえてくる。 メールを送っても返信はなかった。 もしかして彼の身に大変な事が起こったのかも? なぜか異音を発し二つに割れた…

30.湯呑

『今日はちょっと眠いなあ、久しぶりの休みやから外でコーヒーでも飲むか』 と考えてマンション前の喫茶店へ向かった。 美波ちゃんや静香さんからのメールを読みながら部屋を出た。 エレベーターよりも、たまには歩こうと考えて階段へ向かった。 慎一はこの…

23.幼い兄妹(きょうだい)の依頼 3

趙の別荘の近くに一度停車して、サイドカーに格納しているドローンで偵察した。 別荘の壁は表面上木製で、実際は芯部分にセメントが入っている。 中にいる趙の部下は5名で、子供の姿がどこにも見つからなかった。 嫌な予感がしてドローンを赤外線モードに変…

29.異動の朝

朝早く2階の客間で慎一は目覚めた。 台所からいつもの音が聞こえてくる。 下りていくと静香さんが忙しそうに二人分のお弁当を作っている。 「おはよう」 「あっ、おはようございます。今日は一日いい天気みたいです」 静香さんは慎一の方へ一瞬含羞(はにか)…

28.慎一の約束、静香の願い

美波ちゃんが二階へ上がってしばらくして、静香さんが風呂から上がってきた。 いつのまにか美波ちゃんの部屋からの音も消えている。 「あれっ?美波がいたのだと思いましたが」 「うん、少し話しておやすみなさいって上がっていったよ」 「そう、最近相当に…

22.幼い兄妹(きょうだい)の依頼 2

理恵子がシャワーを終えてスキンケアをしている。 しばらくすると電話が鳴った。 「はい、わかりました。もうすぐ伺います」 鏡台の椅子に座りながら子供の写真を見て泣いている。 おもむろに鏡台の引き出しから薬剤を出して含んだ。 そして部屋を出ていった…

27.美波のがまん

夕食が終わり二人でゆっくりとお茶を飲んでいる。 静香さんが仏間に入っていき戻ってくる。 「慎一さん、美波が来る前だから二人の時の名前で呼びます。 京都に行ってもがんばって下さいね。 京都もこちら同様に苦労するところがあると聞きますので 無理をし…

26.いつもの音

静香さんが朝早くから来て、まだ残る荷物のまとめと部屋の掃除をしている。 30日昼前に引越業者が来て昼過ぎには搬出し終わった。 部屋は引っ越してくる前に戻って行く。 自分の思いは元には戻っていない。 ほんの1年半と短かった期間だが、 今までの転勤…

25.それぞれの思い

家に帰り1人になると静香の心は千々に乱れた。 彼の前では気が動転してボーとしてしまった。 彼は転勤族と覚悟はしていたものの実際に経験すると余りにも唐突過ぎた。 あと半年、あと1年あればと思う心もあるが きっといつであっても唐突に感じるものなのだ…

21.幼い兄妹(きょうだい)の依頼 1

ある夜、10日ぶりに百合の横で眠る翔は夢を見た。 幼い少年と少女が手を取り合って話しかけてくる。 「ぼくたちのお母さんが苦しい思いをしているから助けて欲しいんだ。 お母さんは『大望楼』という料理屋さんで働いているんだ」 「お母さんが泣いているか…

24.突然の辞令

お盆休みの前に京都支店の同期から 『突然家業を継ぐことになった』との連絡があった。 親父さんがこのお盆前に突然脳卒中で亡くなり、銀行を辞めるしかなかったそうだ。 会社の都合で非常に変則だが、8月末をもって銀行を辞職することとなった。 そいつは…

20.百合との出会い 4

百合の部屋は、4LDKで1人の部屋には広すぎるらしいが、 娘の身を案じたご両親が是非にと購入したらしい。 ダイニングで座っていると百合が薬箱を持ってきて手際よく手当をしていく。 良く見ると泣いている・・・ ふと本人もそれに気がついて涙を手で拭…

23.浴衣2

「少し下で待っていてください。私も着替えますから」 しばらくして二階から着替えた静香さんが下りてきた。 長い髪はそのまま下ろされ、 「白地の網代模様の浴衣」に「辛子色の麻の葉模様の帯」が締められていた。 「いい柄だったので私も気に入ってお揃い…

19.百合との出会い 3

百合がぐったりしたミーアを抱き上げた時、その周りを不審な集団に囲まれた。 翔が一瞬、百合の盾になって手足を広げた瞬間、 足元に影のように早いタックルが仕掛けられ、 ボディースラムの態勢にされ、 ジャンプして翔は背中から地面に叩き付けられた。 と…

22.浴衣1

今年度は昨年度の地道な努力が実り、順調に新規開拓ができている。 数字も前年同月比で130%以上の進捗で課員も張り切って仕事している。 赴任して来た当初の課員の雰囲気は『達成できなくて当然との意識』が 透けて見えるほどで、やる気にさせるのが大変…

18.百合との出会い2

大学で翔は『格闘技研究同好会』に所属していた。 この同好会は戦うわけではないが、闘いの歴史や暗器などの研究をしている同好会で、会員は何某かの格闘技の経験を持っている。 翔自身は『空手』の経験があるという事で入っている。 そんなところへ何と新入…

21.彼との距離

慎一が帰ったあと静香はゆっくりと湯船へつかり彼の笑顔を思い浮かべた。 彼の家庭がうまくいきそうで嬉しかった。 もちろん幼い頃からの辛い記憶を変えることは大変なこととわかっている。 しかし彼本来の性格は、そんな辛い記憶で変わるものではないはずと…

17.百合との出会い1

桜舞い散る中、新入生がキャンパスで光り輝く未来を夢見て歩いている。 翔は、政治経済学専攻の3年生だが将来をまだ見出すことも出来ず、 ただただ鬱屈した日々を送っていた。 大学の帰り道にガラの悪そうな数人が一人の女性を囲んでからかっている。 その…

20.母の再婚

28日朝に出発し昼過ぎには着いていた。 家で甥っ子と遊んだ。やがて甥っ子も疲れて昼寝を始めた。 そこから母親と妹の3人で話し合いが始まった。 父は明日に来るらしい。 一番反対すると思っていた慎一が再婚を認める発言をすると 母と妹は意外な顔をして驚…

16.ストーカー事件を解決せよ!4

ボスの「チョウ」と用心棒らしき男1人が到着したとの連絡があった。 2階の幹部用の部屋へ入った。 都倉警備から地上・地下道全てで配備完了の連絡が入った。 突然、エレベータが3階に上がってきた。 翔は、監視の男と反対側のエレベータの扉の横に身体を…

19.二人で出雲へ

5月連休前に妹から電話が入った。 いつに帰ってくるのか教えて欲しいらしい。 理由を聞くと父親が家に顔を出すからだと言う。 それを聞くと一瞬帰りたくなくなったが、母親のことを考えて帰ることとした。 26日は静香さんと松江・出雲の方を案内してもらう予…

15.ストーカー事件を解決せよ!3

都倉警部から前回の事件の被疑者の中国人リーダーの男が、 拘留中の拘置所の中で死んだらしいとの連絡が入った。 耳の中に細い毒針が刺さっていたらしい。 最近採用になった職員が1人だけいなくなっているので きっとそいつの仕業だろうとの話だった。 警察…

18.桜街道

米子市が桜色に染まるある土曜の朝、 湊山公園で桜を穏やかな気持ちで眺めている。 中海の水面は桜の花びらに染められており、 水鳥公園の鳥達も花見をしているのか、ときおり水鳥の声らしきものが響き渡る。 旧賀茂川沿いの白壁土蔵を背景とした桜並木も見…

14.ストーカー事件を解決せよ!2

資料を見ていた時、一瞬スマホの電話が鳴って切れた。 相手はクライアントの安達玲奈さんだった。 すぐにかけ直したが一切出なかった。 嫌な予感がしたので追跡装置をトレースすると、 目立つ方の追跡装置はあちこちへ移動している。 これは敵が気づいて混乱…

17.移り変わる記憶

もう季節は春へ一歩一歩近づいている。 米子の冬は雪が多い。駐車場の雪かきが必要なこともあった。 『さざなみ』からの帰路には、 街頭に照らされたオレンジ色の雪が舞う様をいつも見上げていた。 その様が見えなくなって久しいと感じ始めた今日この頃。 米…

13.ストーカー事件を解決せよ! 1

ある日、クライアントから立て続けに新しい依頼があった。 【依頼内容1】 依頼人氏名:安達 玲奈様、30歳、 依頼人状況:一人暮らし。化粧品会社業務課勤務。 最近年下の彼(高村 正志、27歳)と別れる。 彼が犯人かもしれないが現在は行方不明。 今の部…

12.臓器売買組織を壊滅せよ

ある日、事務所を東南アジア系らしき女性が訪れた。 【依頼内容】 依頼人氏名:モニカ サントス様。25歳。 依頼人状況:新宿内キャバクラ穣 種類:恋人(ジョン ガルシア 30歳)を捜索。 経過:来日後今までずっと土木作業員をしていたが、 2週間前に空…

16.初詣

マンションに戻るとポストに美波ちゃんから年賀状が来ていた。 『新年あけましておめでとうございます。 美波は今年こそテニスで県大会上位を目指します。 今年も昨年同様に『さざなみ』をよろしくお願い申し上げます。』 PS.旧年中は大変お世話になりあり…

15.帰省、遠い記憶

さざなみで蟹三昧を満喫した翌日は、 早々に掃除をして神戸の実家への帰路についた。 ルートとしては何通りかあるが、慎一は以下ルートを選んだ。 米子市から米子道を通り、中国自動車道に突き当たる落合JCTを左折し、 岡山県を通過し兵庫県に入り、福崎ICで…

11.「目黒館林研究所」完成

とうとう目黒の新研究所が完成した。 完成記念パーティが簡単に開催されている。 コンパニオンが数名配置されておりゲストへ接客している。 ただ目の配りや姿勢の良さからどうも素人ではない気がしている。 落成パーティには、多くの招待者に混じり、紅柳瑠…

14.師走、三人で

年末まで過ぎ去る時間は早かった。 ふと気が付けばあれほど街を秋色に染めていた街路樹はその葉を全て落とした。 11月初めの連休こそ、ゆったりと過ごしたが、それ以降は仕事一色だった。 たまに土日のどちらかに遊びに来る美波ちゃんとの会話だけが疲れを癒…

10.テロ教団から都民を救え!3

翔は紅柳博士に寝ているふりをしてもらいながら布団の中で打ち合わせた。 瑠璃も『何とか外部と連絡は取れないか』と思っていた矢先のことなので、 翔のことを色々と確認しながら、今までのことを語った。 この部屋へ幽閉される1ヶ月前に遡る。 『細胞オート…

9.テロ教団から都民を救え!2

翌朝、色々と準備をしていると昼前に新しいクライアントが訪れた。 【依頼内容】 依頼人氏名:高田洋平様。37歳。 依頼人状況:会社員。 種類:家族への宗教勧誘の被害。 経過:通学路歩行中の児童の列へ車をつっこまれて子供を失くした一家の父親。 当日…

8.テロ教団から都民を救え!1

『ピンポーン』 二人はまたもや飛び上がって、ぴったりとくっついた頬も離れた。 今度は依頼人のようだ。 「は、はい、少々お待ちください。 今、外出から帰ったものでこのような格好で失礼します」 奥の部屋で百合がビジネススーツに着替えている。 百合が…

13.とまどい

『私、弱くなったのかもしれない』 ふと脳裏にその言葉が浮かんできた。 静香はステーキハウス精山から帰宅後、お風呂へ入り、 パジャマを着てゆっくりとお茶を飲んでいる。 左手のバンドエイドを張り替えながらじっと今日のことを考えていた。 砂丘で自然と…

12.帰途の二人

せっかくここまで来たのだからと鳥取砂丘でお弁当を食べることとした。 砂丘にはラクダが歩いており、まるでアラビア映画のような光景が広がっていた。 ただ異なるのは、砂丘の向こうは砂の海ではなく蒼い日本海がだったことだった。 砂丘入口から海岸まで行…

7.葉山館林邸2

翌朝、翔は朝日が昇るにはまだ間がある時間に目覚めた。 屋敷内のどこかで無言の裂帛の気合いらしきものが発されたためだ。 この家で事件が起こるはずがないのできっとあの爺さんが発したものだと思い、 トレーニングウェアに着替えて部屋を出た。 屋敷を出…

11.美波、秋の県大会新人選へ出場

9月、10月は上半期末と下半期始めのため慌しい日々が続いている。 土日も家に書類を持って帰る日々が続き、なかなかゆっくりとできる日がない。 そんな中でも『忙中、閑あり』、その金曜日にやっとゆっくりとできる日ができた。 それでも夜8時まではデスクワ…