はっちゃんZのブログ小説

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6.霊査4 天山 聡氏の場合2(第4章:迷い里からの誘い)

ある満月の夜、
天山が長距離の仕事から都内へ帰って来た時、突然真っ白い霧に包まれた。
目の前に古いトンネルが現れて、スピードを落としてその中へ入って行く。
そこから出ると灯りもない古い村が現れた。
天山は村の突き当りまで行き、トラックから降りた。
空には赤い満月が見える。
目の前には満々と水を湛えた大きな池と小さな祠、
その向こうには手入れされていない田畑が見える。
村を振り返ると板葺きの屋根の古い家が5-6軒立っている。
大きな池の|畔《ほとり》に座り空を見上げる。
いつもの星空が広がっている。

ふと心に憎しみと苦しみの混じったものが湧き上がってくる。
妻のめぐみの病気のこと、
自分の肉体の衰えのこと、
己の過去に犯した所業の罪深さ、
この社会に流れる全ての物事の薄っぺらさ、
己や己の家族へ向けられた世間の嘲笑や冷たさへの怒り、
なぜ自分はこんな自分に生まれてきたのか、
なぜこんな世界に生まれてきたのか、
自ら望んで生まれてきた訳ではないのになぜ今ここにいるのか、
なぜあれほど両親に尽くした妻にこんな仕打ちを与えるのか、
なぜいくら治療してもあの悪魔の様ながん細胞は無くならないのか、
際限もなくそれらへの怒りがどんどん膨れ上がってくる。

その時、天山は気付いていないが、
池の底からブクブクと泡が出始めていた。
そして、その泡はどんどん天山へと近づいて来る。
その泡が岸辺に達した時、
水中から黒い手が東郷の足へ伸びた。
だが池の畔の葦の影に隠れていたため気付かなかった。
天山は足に黒い手が重なったが何も感じていなかった。
黒い手が天山の足から身体へと入って行く。
天山の目が閉じられた。

天山は目を覚ました。
夜だった筈なのにいつの間にか昼の村の道に立っている。
天山の前に野良仕事をしていたような百姓が立っている。
「あれっ、久しぶりの旅人さんかね?
 長い旅で疲れたでしょう。
 お茶でも飲んでいかんかね」
「は、はい・・・?」
「どうぞ、どうぞ。少し休んでいてくださいね。
 今、|村長《むらおさ》を呼んできますから」
「は、はあ、ありがとうございます」
「旅人様、よう来られたね。
 私がこの村、|道切《みちきり》村の村長をしている|道主《みちぬし》です。
 この村には古くから、ある言い伝えがありまして、
 ここを訪れた旅人をお接待する風習があるのです」
「はあ、不思議な風習ですね」
「そうですか?
 そのおかげで、今、世間では雨が降らず飢饉が起こっていますが、
 この村は、あの様に常に水を満々と湛えたあの池のおかげで
 村の田んぼや畑もたくさん作物が実って助かっているのでございます」
「へえ、そうですか」
「昔からの言い伝えで、この村の者はみんな
 『この村を訪れた旅人を大切にしなさい。さすれば水は絶えることはない』
 と聞いて育っております。実際に水が枯れることはありませんでした」
「それは不思議な話ですね」
「はい、あの池の近くにある祠に祀っている姫神様のおかげです。
 近くにあるこの井戸もそうですが、
 この池はいつも|滾々《こんこん》ときれいな水が湧き出ています」
天山は、村の奥にある大きな池へと向かった。
池の水面に映った天山の顔は、
見たこともない顔でその頭には小さな|丁髷《ちょんまげ》が結わえてあり、
足には脛までキチンと巻かれた藁で編まれた|草鞋《わらじ》、
そして合羽を羽織り、旅の埃で汚れた古びた着物を着ていた。
村の田んぼや畑には、多くの青々とした野菜や豊かに実った稲穂が風に揺れている。
この小さな村でこれほどの実りがあれば確かに豊かだろうとは想像できた。
天山は、これは夢だと思った・・・
きっとあの池の畔で眠ってしまったのだろうと思った。

その夜から、村中の人が集まってお接待を受けた。
途中、村長から
「今から急いで行かなければいかないところはありますか?」
と聞かれて、
天山にどこに行くという当ては無かったから
「特にどこに行くとかは無いです。いい村ですね」と答えた。
その夜は、
最初に声をかけた村人、|道中《みちなか》家で泊めてもらった。
|道中《みちなか》家には若い娘がいた。
天山が酒に酔って寝床で眠っているとその娘から|襖超《ふすまご》しに声が掛けられた
「テンザン様、娘のエリです。少しよろしいですか?」
「はい、どうぞ、何かありましたか?
 今日は美味しいものをありがとうございます」
娘のエリが部屋へ入ってきて、畳の隅にそっと座り頭を下げている。
「テンザン様、本日はお情けをお願いします」
「お情け?・・・?」
「はい、私はまだ男の人を知りませんから
 大人のあなたを満足させることはできないかもしれないですが
 一通りのことは聞いていますのでよろしくお願いします」
「???」
「では、今からお願いします。
 今夜からあなたの妻だと思ってお好きにしてください」
「えーと、もしかして・・・僕とするの?」
「はい、テンザン様、
 もしかして私のことお嫌いですか?
 私では駄目ですか?」
「嫌いとか駄目とかではなく、すごく驚いています」
「私のこと嫌いじゃないなら良かった。
 嫌いって言われたらどうしようかと不安でした」
「あなたの様に可愛い女の子を嫌いな男なんていないでしょ」
「可愛いだなんて、嬉しいです。テンザン様、好きです」
エリは、恥ずかし気にそっと布団に入ると胸の中に潜り込んでくる。
若い女の甘酸っぱい体臭が鼻をくすぐる。
「今日、僕と会ったばかりなのにエリさんはそれでいいの?」
「はい、最初から好きでした」
「最初から・・・???」
「ねえ、テンザン様、優しくお願いします」
若い女の十分に膨らんでいない胸が身体へ押し付けられる。
よく見ると目を|瞑《つぶ》って少し震えている。
天山は、これは“夢”だと思った。
あまりに鮮明過ぎるが、きっと夢に違いないと思った。

己の胸の中でそっと抱きしめていると
まだ幼い肉体の匂い、体温、柔らかさを感じる。
突然、身体に抑えきれない欲望が沸き起こってきた。
実際には意識にある60歳ではなく30歳くらいの身体だったので当然のことだった。
エリは男との経験が無いため、めぐみの時のように|逸《はや》る身体を抑えた。
先ず、口づけをすると弾力に富んだ唇が恥ずかしそうにそっと応じてくる。
舌を入れると一瞬驚いた様だが徐々に受け入れて絡めてくる。
じっくりと唇を堪能して、
エリの胸にそっと手を入れると10代のやや硬い乳房が手に触れる。
もう小さな乳首は硬くなっている。
「あっ」と小さな声が漏れる。
エリの若い身体がピクリと跳ねるように動いた。
「恥ずかしい、あまり見ないでくださいね」
もう硬くなっている乳首を軽く含むと身体が震えている。
耳を澄ませるとエリの息が早く大きくなってきている。
そこから細い帯を解くと身体を一層硬くしている。
耳元から首筋に唇を移動させる。
身体に唇が触れるたびにエリの身体が震えるように跳ねる。
そっと着物を左右に分けるとすぐさま両手が胸を隠している。
両頬は赤くしたまま、恥ずかしそうにトーゴから顔を背けている。
真っ白い滑々の滑らかな肌が目に入ってくる。
そっとまだ淡い翳りの部分へ手を伸ばす。
サラッとした陰毛の感触が手に触れる。
「あっ」
やや大きな声が上がり、エリの身体がそれまでで一番跳ね返った。
「大丈夫?」
「ごめんなさい、怒らないでください。
 今まで誰にも触られたことのないところだから驚いただけです」
天山に娘はいない。
まだ高校生になりたての様な女の子がかわいそうに感じた。
「怖いなら、止めようか?無理しなくていいよ」
「違います。驚いただけ、無理はしていません」
「そうなの?」
「テンザン様、好きなの。そんなこと言わないでください」
「本当に僕で良いなら少しでも良い思い出になるように優しくするね」
「はい、お願いします」
エリの淡い翳りに隠された場所は、
まだ少し硬かったが、すでに少し濡れていた。
そっと指先で上下するだけで
身体がピクピク震えてその可愛い口から声が上がる。
そっと中に指を入れるとある場所から奥が硬く閉じられている。
まだ開発されていないであろう若い芽をそっと愛撫していく。
エリの声が断続的に漏れてくる。
十分に濡れたところで、
屹立したものをそっと入り口にあてがう。
エリが不安そうにじっとしている。
そっと奥へ進ませると抵抗が強くなる。
「あっ、うっ」
とエリの痛みに耐える声が聞こえてくる。
全身に力が入り汗ばんでいる。
まだ奥へゆっくりと進ませると
ある場所から抵抗が無くなり奥へスルリと入った。
「あっ、いた・・・う・・・」
エリが天山の身体を強く抱きしめてじっと耐えている。
天山のモノを柔らかく包んでいる。
その目尻から零れ落ちる涙の筋が見える。
動かさないでじっとしていると、
やがてエリはその痛みに少し慣れたのか
「あなた、男の方は中で動かすって聞いています。
 私は我慢していますからどうぞ最後までなさって下さい」
天山はそっと動かしながら、
まだ固くきつくモノを包んでいる中で
徐々に早く動かしてすぐに果てた。
じっと目を瞑って痛みに耐えていたエリがそっと目を開ける。
「あなた、エリはあなたの妻です。
 私のこと、これからもずっと可愛がってくださいね」
と天山をじっと真正面から見つめて笑う。
その口元から零れる真珠の様な白い歯が月の光に照らされている。
天山はもしこれが“夢”なら醒めて欲しくないと願った。