はっちゃんZのブログ小説

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10.捜査5(令和獅子党1)(第8章:占い死)

最後は政党本部の幹部についての調査だった。
令和獅子党本部内のロッカー裏に待機させていたクモ助に
誰も見ていない時を見計らって木村千種党首の毛皮の中と
筆頭秘書の中野海里のハンドバッグの底へ小さなオナモミ型盗聴器を仕込ませた。
筆頭秘書の中野海里は、勤務時間が終わると同僚の秘書堀田飛鳥と一緒に出て行く。
今晩は一緒にご飯を食べるようだ。
二人はイタリアンカフェに入るとフルコースを頼んだ。
「乾杯、いよいよ選挙も|酣《たけなわ》ね。
 今回の各支部支部長10人が立候補してるから何人通るかしら」
「増えてくれればボーナスを期待できるね」
「そうね。それよりも鷹様のためにも増えて欲しい」
「うん。あんなに頑張ってるんだもの。何とか増えて欲しいよね」
「党首はどうでもいいのよね。鷹様に駄目って言われたらそれまでだから。
 それに各支部支部長全員が鷹様鷹様で夢中だからすごい競争率ね」
「だから木村さん、必死だよね」
支部長連絡会の時は、終わった後に鷹様と二人だけで相談したい支部長ばかりで
 何時間経っても終わらないらしいよ。だから鷹様が支部へ定期的に行ってる」
「そう、今日は名古屋支部に鷹様と一緒に行ってるから、
きっと身を投げ出してご奉仕してるんじゃないの?」
「名古屋の支部長だってそれを簡単に許さないんじゃない?」
「すごい戦いだわ。ウナギのヒツマブシ攻撃で一気に二人ともって?」
「そんな脂ぎったことを鷹様はきっとしないわよ。それってどこかのオヤジじゃん」
「まあそうね。スマートな人だもんね」
「そう本当にスマート、その上私たちの気持ちにも敏感だし最高の人だわ」
「だからみんな夢中になるんだけど、きっと誰のモノにもならない気がする」
「まああれだけ才能やお金がある人誰もを独占は出来ないよね」
「木村さんを始めとしてみんながすり寄ってるけど
 見ている感じとして鷹様はあまりそっちには興味ないみたいよ」
「まあね。男ってあまり言い寄られても引くと言われてるしねえ」
「でも木村さんは若い私たちを意識してるみたい」
「確かにそうね。
 身体の線を出す様な服を着ていると文句言ってくるもんね」
「あの鷹様を独占出来ると思う事が不遜よねえ」
「そう、あの姫巫女様さえも頼る鷹様をねえ」
「そうなの?」
「鷹様がこの前偶然居なかった時、占いはうまく行かなかったじゃないかな?」
「へえ、そんなことってあるの?私はバッチリだったわよ」
「私の時もそうだったわ。
 だけどこの前占って貰ったお客様が階段で怒った様に、
 『今日は調子が悪いのでお金は要らないとは言われたけど、
 聞いてたのと違っていい加減だった』と文句言ってたわ」
「鷹様が居ないと姫巫女様さえも調子がでないのね。さすが私たちの鷹様」
「そうやはり、この教団と政党本部の要は鷹様だわ。彼を総理大臣にしたいよね」
「そうね。そうなれば私たちは総理秘書か」
「すごいよね。そうなればうちの親も大喜びだわ」
「そこまで私たちが鷹様の御側に居れたらいいね。頑張りましょうね」
「そうね。そうね。
 でもこの選挙がもしうまく行かなければ可哀そうだけど木村さんは駄目かもねえ」
「すぐにはそうはならいわよ。鷹様が彼女をスカウトしたんだからねえ」
「確か彼女、芸能事務所の副社長だったって言ってたよね?」
「そう、元アイドルでデビューしたけどあまり売れず、
 どちらかと言うと彼女の才能はアイドルより経営の方にあったみたい。
 結局社長のミスで潰れそうになった事務所だったけど、
 鷹様のお陰で何とか持ち直して現在に至るってわけ」
「それってどういう意味?」
「何かヤクザ?みたいな人達に会社へ乗り込まれていて困ってたけど
 それを鷹様が何とかしたとかしないとか。よくわからないの」
「ふーん、その怖い人を何とか出来るってすごいね」
「偶然、その会社へ乗り込んでる組と仲の悪かった組の人が、
 たくさんのダイナマイトを持ってその事務所内で爆発させたって」
「ああ、それって何年か前、ニュースでやってたね。それに関係してたの?」
「うん、それで木村さんの会社へ乗り込んで来てた人が全員死んだって」
「その爆発させた人は、今も刑務所にいるのよね?」
「いや一緒に爆発で死んだみたいよ。
 その爆発で死んだ人に付いて行った若い人が、
 警察へ自首して取り調べを受けたけどその夜に留置場で死んだって」
「よく考えたら、それってすごくラッキーよね?」
「そうそう、すごくラッキーだと思うわ。
 だって彼女の会社は一挙に困ったことが解決したんだから」
「その助けた芸能事務所は、その後どうなったの?」
「さああまり知らないけど、きっとうちの教団の支援組織と思うよ」
「ああ、思い出した。GD芸能オフィスだった」
「そうそう、日本語の上手な外国人の俳優とかが多い会社よね。
 確かアジアの国の映画にも出演させたってこの前言ってたの思い出したわ」
「あんた、良く知ってるわね。驚いた」
「へへへ、何たって暇だからね」
「まあそうね。私もそう。じゃあ次は何を飲む?」
ここから彼女たちは飲み食いに大騒ぎだった。

ある夜、木村千種代表がいそいそと都内のホテルへ向かったことを知る。
このホテルの最上階の角部屋は党本部が一年契約で借りている。
フロントで鍵を受け取り、最上階のレストランで木村は待っている。
しばらくして鷹がレストランへ顔を出した。
それを見た木村はすぐに立ち上がり鷹が席へ座るのを待った。
ヘッドウェイターが鷹を席まで案内し席を引いて座らせる。
その後、ヘッドウェイターは木村の席へ移動し引いて座らせた。
すぐにエグゼクティブシェフが二人の席へ来て挨拶と本日の料理の説明をした。
そこから鷹と木村代表の二人へソムリエが来て、二人のワインの注文を受ける。
料理に最適なワインが選ばれ、二人にワインが注がれる。
じっくりと香りと熟成された味を堪能しながら二人はゆっくりと食事を始めた。
フルコースも終わりやがて二人は部屋へ向かう。

遼真は二人がレストランで料理を楽しんでいる時間に
ホテルの近くのコインパーキングへバトルカーを停めてドローンを飛ばし、
部屋の窓際へ天丸とクモ助を降ろし、寝室やリビングの窓に待機させた。
霊獣である管狐のキインも窓際へ待機させた。
しかし今まで何度か姿を見られたかもしれないキインを霊的に守るため『身代わり護符』と
盗視盗聴がわからない様に『変わり身符』を纏わせて、仮に見えても烏の霊に見える様に偽装した。
この部屋は最上階の為、この部屋を覗ける建物は周りに存在しなかった。
立派なリビングの大きなガラスから東京の夜景が見下ろせる最高の景色だった。
やがて二人が部屋へ入って来て、
木村が部屋に常設されているワインセラーからワインを出し鷹へと渡す。
「鷹様、先にシャワーをお浴びになって下さい」
「ああわかった。先に頂くよ」
鷹がスーツを脱ぐのを木村が手伝っていく。
普段は細面、理知的な切れ長の目、高い鼻、真っ赤な唇で
やや冷たい印象を与える木村だが、
今夜の彼女の顔は上気しており、嬉しそうな表情で呼吸の数も少し上がっている。
ワイシャツの下から鷹の鍛えられた身体が出て、
その背中へホテルに備え付きの柔らかいバスローブが掛けられる。
鷹がバスルームへ消えると
彼女は鼻歌を歌いながらイヤリングをそっと外しスーツを脱ぎ下着姿になった。
彼女は背が高くスタイルも良く、引き締まった身体でEカップの胸が目立った。
すぐにバスローブを羽織るとソファに座ってワインを飲んでいる。
やがて鷹がバスルームから出てくると鷹へワイングラスを渡し、
「鷹様、少々お待ちください。私も汗を流してきます」
いそいそと替えの下着や化粧品の入った可愛いポーチを持ってバスルームへ向かう。
鷹はワインを飲みながら窓際に立ちライトアップされた東京の夜景を見つめている。
しばらくするとの蕩ける様な笑顔の木村がバスルームから出てきた。

彼女が窓際の鷹に寄り添い、そっと背の高い鷹の胸へ甘える様に頬を付ける。
鷹がワイングラスを傾けながら彼女の肩を抱き寄せる。
鷹が夜景を見渡せるソファへ座り、彼女が両手を鷹の首に回し膝へ身を預ける。
鷹が彼女へテーブルからワイングラスを渡そうとすると彼女はイヤイヤをする。
鷹はニヤリと笑って大きくワインを呷ると彼女へ口づけをする。
彼女が目を閉じて鷹の口中のワインを飲み干している。
彼女の白く細い首の喉仏がゴクリゴクリと動いていく。
それが何度か繰り返されて彼女の目はトローンとして鷹を見つめている。
やがて鷹が彼女をそっと横抱きにして立ち上がる。
彼女の四肢から力が抜けているのがわかった。
大きなダブルベッドへそっと彼女の華奢な身体が横たえられる。
彼女の長い綺麗な髪がベッドに広がっている。
鷹が部屋の電気を暗くする。
彼女が待ちきれない様に両手を鷹の方へ広げている。
鷹が彼女の側に滑り込み彼女を強く抱きしめて、
その煽情的な彼女の真っ赤な唇に口づけをする。
そして首筋へ口づけをし舌を這わせていく。
彼女の形の良い眉の間に深い皴が入り、
瞼も痙攣してるかの様に震えている。
もう彼女からは感極まった様に小さな声が漏れてくる。
彼女の豊満な乳房が揉みしだかれ、
小さな薄い乳輪に囲まれた乳首が鷹の指で摘ままれる。
彼女が恥ずかしそうに頬を赤らめて顔を左右にゆっくりと振り始める。
鷹が彼女の乳首を含み、滑らかな細いウェストや小さな臍へ指を這わす。
彼女のほど良く筋肉の付いた足が徐々に広げられ、
愛撫に応えるかの様に腹部が上下し腰がゆっくりと上へ下へと動かされる。
「鷹様、鷹様、お願いします。もう・・・」
彼女の秘部を覆った小さな薄い布地の部分は、
もうぐっしょりと濡れて彼女の陰毛が黒く透けている。
鷹の指がそっとその濡れた部分を強く弱く押しながら上下させていく。
「ああ素敵です。もうどうにかなりそうです」
やがて鷹の指がその小さな布切れの端に掛かる。
鷹の指の動きに呼応するように彼女の膝が立てられ腰が上げられ
その小さな布切れは長い両足をスルリと抜けた。
鷹の指が彼女の秘所へ延ばされ、彼女の両足が限界くらいに開かれる。
鷹の指が彼女の敏感な蕾や花弁へ何度も動き、
そっと触られたり優しく摘ままれたり、
その奥にある裂孔へ深く浅く潜ってが繰り返される。
それが時には優しく時には強く何度も何度も繰り返される。
『ピチャ、ピチャ』
『グチャ、グチャ』
淫靡な音が彼女の喜悦の声と共に長い時間室内に響く。