クルーズ船『ドリーム号』は、相模湾を通過し浦賀水道を越えてきた。
そして大井埠頭の沖で突然停止した。
人工衛星の画像で確認しても
南シナ海から来た大型船舶は浦賀水槽を越えて東京湾へ入るところであった。
海上保安庁がドリーム号や大型船舶へ呼びかけるも一切返答は無かった。
船に侵入しようにも船内には人の気配もあり、仮に武装されていれば事は簡単ではなかった。
翔はジリジリとしながら大井埠頭で待った。
その時、京一郎より連絡が入った。
1.『バトルコンボイ』を4台、『館林3姉妹(レイ、アイ、アスカ)』を大井埠頭へ送るとの事。
2.『葉山及び目黒館林研究所』及び『桐生科学研究所』は優子の支配下に入り戦闘へ参加する事。
3.『館林及び桐生一族』は、各自作戦に入り、先ずは自衛隊を救出する作戦を実施する事。
4.『大井埠頭組』は、自衛隊員救出まで敵の攻撃を無効化し敵兵の上陸を阻止する事。
5.Ryokoは、バトルコンボイの1台へ頭脳の大部分を移し、翔への攻撃のバックアップと百合の安全を最優先に行動する事の5項目であった。
埠頭の最深部に停めているバトルカーへバトルコンボイが横付けされた。
コンボイの側面が開き、バトルカーを収納していく。
バトルコンボイの内部は、多くのモニターがあり、世界中の状況を映し出している。
その一角には『スーパーロボスーツ』が備え付けられ、今か今かと出番を待っている。
残りのバトルコンボイ3台は、波頭全体に散開し壁面が折り畳まれ兵器が顕わとなった。
1台は『超指向性ビーム砲』、
1台は『スーパーレールガン』、
1台は『超指向性振動砲』
その他、多くの武器格納用車両が停められた。
対強化兵用複数戦闘用バトルスーツ『阿修羅』、
対機械兵用バトルスーツ『田力男』、
対局地用『電磁パルス砲弾』、
対人用強力粘着弾『ヘバリツーク』、
対人用睡眠弾『スヤスーヤ』、
対人用電気ショック『ビリビリ君』、
対人用閃光弾『目潰し光弾』、
対兵器用電磁パルス発生弾『ショート君』、
背中に常備刀のリアル斬鉄剣『鉄切刀』及びブーツ接着『鉄切ナイフ』
(柄部分に振動波及び電気発生装置あり)
偵察及び武器投下用ステルス機『ホーク号』
その他、対潜水艦用のものを葉山館林研究所から出動させている。
政府より米軍へ打診しているが、横須賀基地と一切連絡が取れなくなっている。
米軍より防護に向かうことができないと断られていること。
理由はやがて判明した。
アメリカのテレビ放送局へ日本独立革命軍(JIR)の日系人の男より
『日本は今から内戦へ移行する』と宣言されており、
日米安保は内戦への適応はないため、在日米軍は動くことができなかったのだった。
一番怪しいと思われる隣国政府は、
『当軍隊はわが国と一切関わりない』との声明を伝えてきている。
(つづく)