はっちゃんZのブログ小説

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42.ねぶた祭りへ1-青森へ移動-

朝ご飯のあと、ゆったりとしてからチェックアウトして、

函館駅近くのパーキングに車を停めて荷物をまとめる。

函館駅から青森県に上陸して青森駅まで向かうつもりだった。

函館駅構内は港祭りの観光客でごった返している。

子供達をベビーカーに乗せて静香と美波が押している。

慎一は大きめのトランクを押して改札へと向かう。

函館-青森間は将来的には新幹線が延伸すると噂されているが

今は青函トンネル485系「白鳥」に乗って2時間ほどで移動する。

慎一は海底トンネルを初めて走るのでとても楽しみにしている。

 

青函トンネルについて、ネット情報では

津軽海峡の海底下約100mの地中を穿って設けられたトンネルで、全長53.85 kmは交通機関用のトンネルとしては日本一および東洋一である。全長は約53.9kmである。

トンネルの最深地点には青色と緑色の蛍光灯による目印があり、

竜飛海底駅』という海底よりも深い場所に設置された駅らしい。

今回はそのまま通り過ぎることとしたが、

列車内の案内には下車して駅の構内観光ができると記載されている。

しばらく海岸線を楽しんでいると木古内駅を通り過ぎる頃からトンネルに入った。

そこからは暗い車窓が流れていく、最深部の『竜飛海底駅』が近づいてくる。

『ガタン』と停車した車窓からは、

青色と緑色の蛍光灯に照らされたやや薄暗い構内へ数人の乗客が降りていった。

どの客も駅員の説明を聞きながら興味津々の顔つきで構内を見回している。

発進ししばらくするとトンネルから抜け、窓から深い緑が目に入ってきた。

そして、少しずつ家が増えてきて大きな街が見えてきた。

もう青森市だった。

 

慎一も静香も青森とはあまり関係のない環境で育ってきている。

青森と聞けば失礼ではあるが、雪が多く吹雪いている町並みが浮かぶ。

観光地も「白神山地」「奥入瀬渓流」「十和田湖」「津軽三味線」「恐山」

名産物も「リンゴ」「大間マグロ」くらいしか知らなかった。

実際にネットで調べてみると、歴史的にも非常に古い地域であり、

複数回来ないと回れないくらい多くの温泉と観光名所があることがわかった。

今回は「ねぶた祭り」をメインに

観光は「特別史跡三内丸山遺跡」と「棟方志功記念館」に決めている。

10時頃に青森駅に到着した。

駅前のレンタカー会社へ入り大型車を借りる。

(つづく)