はっちゃんZのブログ小説

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34.美波、YOSAKOIへ出場1

ライラックが綺麗に咲き誇っている5月中旬の大通り公園。

例年通り『さっぽろライラックまつり』が開催されている。

多くの市民がゆっくりと散策し可愛い薄紫色の花を見つめている。

子供たちを遊ばせる芝生から見上げると

本州が梅雨とは思えないほどの青い空がひろがっている。

そろそろYOSAKOIソーラン祭りの準備が始まるのか、

市の職員らしき人たちが大通り全体を下見している。

『今年は出場できるかも』と美波からの弾んだ声が思い出された。

 

美波の通っている小樽商科大学には、YOSAKOIソーラン祭りのチームがある。

小樽商科大学 翔楽舞』(おたるしょうかだいがくしょうがくぶ)というチーム名だった。

このチームは振り・衣装・曲・地方車・小道具を全て自分達で作っており、小樽に根ざした団体を目指し、ボランティアなど演舞披露の機会にはそのエネルギッシュな舞いを披露している。

美波もさっそくチームへ入り毎日忙しく準備をしている。この踊りは全身運動で普段使わない筋肉を動かすため、最初は筋肉痛の毎日だったが楽しかった。

 

YOSAKOIソーラン祭り公式サイトでは、以下のような記述がある。

YOSAKOIソーラン祭りは、高知県の「よさこい祭り」をルーツに1992年、

よさこい祭りの「鳴子」と北海道の民謡「ソーラン節」をミックスして誕生しました。色とりどりの衣装を身にまとい、鳴子を手にした踊り子たちが、ソーラン節の

メロディに合わせて躍動する派手な祭り。

その踊りの基本ルールはたったの2つ。

① 手に鳴子を持って踊ること

② 曲にソーラン節のフレーズを入れること

それ以外は、踊り・曲・衣装などはチームの自由である。

 

「鳴子」とは

もともとは田畑に吊るして音で鳥を追い払うために使用されていたもの。

高知よさこい祭りで踊りの中に取り入れられて以来、いまや全国のYOSAKOI関連の祭りでも欠かせない象徴的な道具になりました。

 

「ソーラン節」とは

北海道民謡の一つ。 北海道の漁師が昔ニシン漁の際に歌った労働歌。

『ヤーレンソーラン♪』の歌に合わせて、綱引きや網あげの力強さがあふれます。

 

「参加チーム」について

演舞の振り付けや曲のアレンジ、着飾った衣装やメイクはもちろん、

地方車(じかたしゃ)の装飾、マイクパフォーマンスなど

チーム毎の演出はさまざま。

またチームの構成も、子供が多い可愛らしいチーム、

若い男性ばかりの力強いチーム、

男性と女性がそれぞれのよさを活かして踊るチーム、

また最近では、道外はもとより海外からご参加いただくチームもあり

それぞれにとってもユニーク。

チーム毎によさがひきたつよう考えられた演出が、参加者をさらに輝かせています。

(つづく)