北海道はこの時期になると街中が華やかになる。
大通公園はもとよりベランダの花壇も今が盛りと咲き誇る。
昨年は静香が身重だったので控えていたが、旭川富良野へのドライブを計画した。
それを聞きつけて美波がきている。
自宅のマンションから石山通へ出て南下し、南8西11丁目の交差点を左折し、
中島公園の通過し豊平川に架かる南大橋を渡り、川沿いの道を通過し、
次の交差点を左折、道なりに南七条米里通を走る。
道央道からの景色は北海道らしい広い台地がはるか先の地平線まで続いている。
2時間ほど高速走行していると旭川鷹栖ICが見えてくる。
そこで下りて旭川市内を抜け1時間ほど走ると最初の目的地である美瑛へ到着する。
さっそく最近人気が出ている『青い池』へ向かう。
この場所は同僚から聞いた時からずっと来たかった場所だった。
連休中のため駐車場も満車状態で
海外からの人も観光バスで乗りつけている。
ネットには以下のように記載されている。
元々は昭和63年に噴火した十勝岳の火山泥流災害を防止する為に、美瑛川に作られた堰堤でした。その防災工事の生産過程による副産物として、複数の人造池の一つにしか過ぎない存在でもありました。
美瑛川に岩肌をつたって流れ落ちていく「白ひげの滝(しろひげのたき)」。白金温泉上流の十勝岳が源流になっていて、山が吸い込んだ水分が時をかけて地下水となって崖の途中からアルミニウムがまざった状態で美瑛川に注ぎ込まれます。
そこで硫黄沢川との合流時に目には見えないコロイド状の粒子が生まれ、太陽の力と光の散乱を補う硫黄や石灰成分などが、川底の石や岩を白くして青い池が美瑛に誕生したようです。少しでも風で水面が揺れるだけで見た目が変わる繊細な池ですので、条件を全てクリアした時の美しさは息を呑むほど。
また美瑛川は別名「ブルーリバー」と呼ばれているようで、滝の下周辺から色を変え始め、青い池のように深く青い川を見ることができます。
『青い池』
初めて目にしたその神秘的な青さ、
コバルトブルーより青いその色合いに、一瞬息を飲み、目を奪われた。
その青い水面下には白樺などの枯れた幹が白く光っている。
雲の影が掛かると水面が深い青へと変り、風が吹き細波が立つと白く変る。
子供達のベビーカーを押しながら歩くと、
見る角度によってもその色合いは変化している。
これほど美しい池があまり知られていなかったことが信じられない気持ちだった。
車窓を流れる美瑛の自然、
『パッチワークの丘』
『マイルドセブンの丘』
『セブンスターの木』
『ケンとメリーの木』など有名な観光場所を満喫した。
それらを後にして南下すると富良野の標識が見えてくる。
そのロード途中に『サンタのヒゲ』の幟が上がっている。
まずは最近有名になってきている富良野スウィーツの
メロン専門店ポプラファームで食べることとした。
『サンタのヒゲ』
ネットでは以下記載がある。
甘く熟した赤肉の富良野メロンの半切りの上に、濃厚で後味がさっぱりとしたミルクソフトクリームが乗っている豪快な一品。「世界にひとつだけ」「ここだけの味」を、富良野に訪れる人に提供したいという思いから生まれた「サンタのヒゲ」。
名付け親は小学生だった娘さんで、彼女が「ひっくり返すとサンタクロースのひげみたい」という言葉をきっかけに 「サンタのヒゲ」と名付けられた。
その上、「サンタのヒゲ」には色々なバリエーションがあって、 「サンタデミックス」は、メロンの上に乗っているソフトクリームが、バニラとメロンのミックスソフトになっている。男性客に人気の、ソフトクリームにあずきがかかっている「サンタのへそ」や、子供に人気のソフトクリームにチョコレートがたっぷりかかっている「ゴジラのヒゲ」がある。
5人は定番の『サンタのヒゲ』と『サンタデミックス』を1個ずつ注文した。
北海道の肥沃な大地が育てた深い甘さの富良野メロン、
広大な大地でストレスなく育った牛の牛乳を存分に使った
濃い脂肪分を含む深いながら口当たりがさっぱりしたソフトクリーム、
冷たく滑らかなクリームの中で
軽く噛むだけでほぐれるように溶けてゆく熟したメロンの果肉が舌に優しかった。
これぞメロン、これぞソフトクリームという逸品であった。
家族全員が笑顔になって静かに味わう時間となった。
小さな子供たちは口の周りをクリームで真っ白にしながら頬張っている。
(つづく)