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はっちゃんZのブログ

スマホの方は『PC版』『横』の方が読みやすいです。作品のもくじの章の青文字をクリックすればそこへ飛びます。

35.オレオレ詐欺団を壊滅せよ1

小説2:『武闘派!』なのに、実は超能力探偵の物語

朝早く事務所の電話が鳴った。

翔が急いで出るといつものお婆さんからだった。

事務所へ直接出向いて話を聞いてもらいたいとの依頼だった。

お婆さんの家は大きな屋敷だが、翔と話をするのが楽しみみたいで

いつも電気修理や棚の取り付けなど他愛もない用事で電話があるので驚いた。

少しするとインターフォンが鳴った。

百合がお茶を出すと、お婆さんは首を傾げながら話し始めた。

 

昨夜、田舎に住む孫から電話が掛かってきて、

『事故に遭って示談をしたいのでお金を貸してくれ』と言ってきている。

『実の親には怒られるので怖いから言えない

 相手がその道の人で家族に迷惑をかけるのが怖い

 このままでは俺自身がどうなるかわからない』と不安を伝えてきている。

警察へ言うように言ったが、『警察は民事には介入しないので無理』との返事。

弁護士だと名乗る男が電話口に出て、

「お孫さんのためにも用意して欲しい。

 警察は何か事件が起こってからでないと動けないし、

 お孫さんや家族に何かあってからでは遅いのでお願いしたい。

 300万円あればその道の人を何とか説得することができる』と言われている。

「夜なのでお金は用意できないから明日朝でいいか」と聞くと、

「朝10時に自宅に伺うので銀行で9時にお金を下ろして用意して欲しい」

と言われたらしい。

 

地元は仙台でそこから来るには何かおかしいと感じていた。

これがもし本当の話だったら300万円くらいは安い物だし、

家に連絡したいが孫のたってのお願いなので確認出来ないし

今はやりの詐欺だったら困ると思っているところ

ふと私立探偵だった翔のことが浮かんだとの事だった。

 

【依頼内容】

依頼人氏名:黒鳥麗子様、年齢(非公表、70歳くらい?)

依頼人状況:無職

種類:オレオレ詐欺

経過:孫からの電話があり、その筋の人の車と事故となり示談金を貸して欲しい。

   両親には怒られるから嫌なので婆ちゃんしか頼れないと言われている。

   ただ不審なことも多いので至急調査して欲しい。

調査方針:先ず、偽札を渡して相手の場所を調査開始。

詐欺か詐欺でないかを判断し、もし詐欺ならば警察へ通報する。

 

翔は、一万円札の精巧なコピーで作った札束を3つ用意した。

そして、お婆さんの家の玄関の屋根にクモ助を配置し時間を待った。

時間が来て、玄関へ弁護士らしきスーツを着た男が来た。

インターフォンを鳴らしている間にクモ助を降下させて背中に張り付かせて

いつものように『聞き耳タマゴ』を埋め込んだ。

お婆さんは翔の用意したお金を渡している。

その男は、封筒を開けて中身を見て鞄へ入れて立ち去った。

 

そこからはバイクで追跡していく。

男は電車に乗って代々木駅で下りた。

ゴーグル部分へ都内地図とタマゴの発信箇所が点滅して映っている。

代々木の古いビルへ入っていく。

翔は向かいのビルにあるファストフード店に入り、

2階席の窓際で詐欺グループ事務所の情報収集に入った。

(つづく)