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はっちゃんZのブログ

スマホの方は『PC版』『横』の方が読みやすいです。ブログトップから掲載されています作品のもくじの章の青文字をクリックすればそこへ飛びます。

14.ストーカー事件を解決せよ!2

資料を見ていた時、一瞬スマホの電話が鳴って切れた。

相手はクライアントの安達玲奈さんだった。

すぐにかけ直したが一切出なかった。

嫌な予感がしたので追跡装置をトレースすると、

目立つ方の追跡装置はあちこちへ移動している。

これは敵が気づいて混乱させている可能性が高いので信用できなかった。

彼女達の部屋の盗聴・盗撮装置すべてを撤去したせいで

部屋からの情報が全くなくなり敵が察知して動き出した可能性が高かった。

 

今回の聞き耳タマゴは新宿区すべてで位置確定が可能な強度の電波の物に変えている。

3人の聞き耳タマゴからの発信は歌舞伎町のあるビルに集中していた。

車で近くまで行き目的のビルをドローンで撮影した。

聞き耳タマゴの電波とドローン情報で彼女たちの場所は明らかになった。

4階は、大きな鉄製の部屋らしきものがある。保冷装置のようなものが置かれている。

3階の大きな部屋に閉じ込められているが、他にも数人の女性らしき姿が見える。

トイレもシャワー室もついておりそれなりの待遇だった。

2階には診察室らしき形状の部屋と幹部用の立派な造りの部屋がある。

地下室もあり下水道への道も見えている。危機の時には逃げ道となるのだろう。

地下1階の一室には何か物騒なものが山のように積まれている。

解析の結果、プラスチック爆弾の塊ではないかとRyokoは解析している。

たしか、前回の事件でもあの謎の中国人は「ウカイグループ」と口にしていたし、

下水道への道といい、前回の事件と相当に関係があると考えられた。

『今度こそ一網打尽を』と考える自分と

『現在困っている女性を助けたい』自分がいる。

 

聞き耳タマゴからの情報では

彼女たちは、中国本土へ送られ、女優として政治家や企業人の彼女として働かされる。

または、代理母として何回も孕まされ、その子供は闇ルートで売られていく。

1か月後に横浜港へ豪華クルーズ船が着く。

それまで集められた女性達はこのビル3階で拘束されている。

医師名は『陳 果捨』、なんと前回の事件にかかわった医師だった。

やっと見つけた、そして繋がったという思いだった。

この医者がいるということは臓器売買も絡んでいるはずなので都倉警部へ連絡した。

首謀者の姿は見えないが、『チョウ様』と呼ばれている男の存在が聞こえてきた。

 

ここからは警察との二人三脚となる。

近くを通った時にクモ大助1号2号をビルのゴミ箱の陰に待機させている。

あたりも暗くなり始めた頃、

向かいのビルの1階のコーヒーチェーン店の窓際に座り、

手元のタブレットに映るクモ大助1号の視線を元に

このビルを出入りするチーマーの目を盗みながらビル内へ移動させていった。

360度視界なのでわかりやすかった。

見張りのチーマーらしき若者はスマホで遊びながらなので見張りにもなっておらず、

隠れる必要もないほどの潜入だった。

3階に無事着くと早速彼女達が見える天井部分まで移動し完全に体色を同一化した。

 

彼女達は不安な面持ちでご飯を食べている。

翔は「おしゃべりタマゴ」への通話を開始した。小さな声で

「皆さん、桐生です。やっと見つけられた。無事で良かったです」

クライアント3人がビクッとして周りを見回している。

そして、「おしゃべりタマゴ」からの音声と認識すると安心している。

「今、警察と連携を取っていますので安心していてください。必ず救出します。

それと、現時点、あなた方は傷つけられたりはしないですから安心してください。

今後の連絡はベッドなどの顔が隠れる中で行いたいと考えています。

ご了解いただきましたら、今すぐうなずいてください」

3人のクライアントはこくりと一斉にうなずいた。

 

クモ大助2号は外壁面を移動させ、2階の診察室らしき窓に待機させ情報を探った。

カーテンは閉められているが音声ははっきりと聞こえてくる。

現在、臓器取り出しの仕事はなく休憩中で

誘拐した彼女たちの健康の維持に注意しているようだ。

「はい、彼女たちはすこぶる健康で十分に喜ばれると思います。

それに立派な子供も産めることができます。

はい、チョウ様のお好みの女性もたくさんいますので大丈夫です。

はい、明日の夜ですね?わかりました。誰か見繕って用意しておきます」

どうやら、明日夜にボスのチョウ好みの女性を用意するらしい。

こうなれば闘いは明日の夜となる。

 (つづく)