はっちゃんZのブログ小説

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3.萩原マリコの物語(第5章:真美を救え)

マリコは、滋賀県と福井県の境に近い小さな貧しい村で生まれた。家の近くの小さな林の中で、一人で遊んでいる時、誰か知らない優しそうなおじさんにお菓子を貰ってそのあとに『怖くないからね』と言われて下着を降ろされ、局部をずっと優しく撫でられて快感…

2.遼真、出発する。(第5章:真美を救え)

遼真は一度家に戻り書置きをして、リュックサックに携帯電話、守り札、地図、磁石、飲み物、食べ物や二人分の雨具を詰め、愛車である自転車”龍星《りゅうせい》号”といつも使っている木刀の愛剣”龍尾《りゅうび》”と共に家を出た。先ずは真美がいつも遊んで…

1.事件発生(第5章:真美を救え)

ある事件が新聞の第一面を飾った。「謎、真夜中の十字路で少女死亡」事件の詳細は以下、名前:萩原すみれ年齢:4歳場所:京都市内猿塚公園横の十字路死亡時間:午前0時から5時の間発見時状況:早朝5時、十字路の真ん中に路上に横たわっており、 パジャマ…

11.迷い里、道切村での戦い3(第4章:迷い里からの誘い)

その時、「自縛印」いつもの真美の声が響き渡った。妖怪の身体を巻き付けた遼真の身体を中心に白い逆三角形が浮かび上がった。「真美、大丈夫なのか?無理はするな」「いえ、さきほどは私の未熟な技のため、ご迷惑をお掛けました。 遼真様、真美はもう大丈夫…

10.迷い里、道切村での戦い2(第4章:迷い里からの誘い)

遼真は一人で戦う腹を決めた。大妖怪『囁き女』の力は強い。今までの様な戦い方では勝てないと思った。 一瞬でも『囁き女』の注意を逸らす必要があった。遼真はバトルヘルメットからバトルカーへミニミサイル発射を指示した。このミニミサイルは、戦車程度な…

83.美波の初恋の終わり

ある日、慎一が家に帰ると珍しく美波が戻ってきている。 部屋から静香が顔を出して 「あなた、おかえりなさい。お疲れさまでした」 「あれっ、美波が帰ってるの?こんな日に珍しいね」 「ええ、私にちょっと話があるんだって。 雄樹も夏姫も今日は早めに眠っ…

9.迷い里、道切村での戦い1(第4章:迷い里からの誘い)

今までこの世で彷徨《さまよ》う魂や悪霊をあの世や神界へ送ってきた遼真と真美だが、今回は魂の所在が見つからないため、その技、送霊術を使えなかった。ただ黒い魔物がいつ出てくるかわからないので先ずは、いつもの様に真美が人骨の山全体を『銀環力(自…

8.迷い里、道切村へ侵入(第4章:迷い里からの誘い)

道切《みちきり》村の情報をある程度集めた遼真達は、次の満月の夜に合わせて準備を整えた。いよいよ1月18日、今夜は満月『ウルフムーン』と言われている。ウルフムーンとは地球から最も遠く見た目も小さい満月のことである。月の力としては一番弱い時期では…

7.霊査5 天山 聡氏の場合3(第4章:迷い里からの誘い)

新妻のエリとの夢のような日々がしばらく続いた。最初のうちは痛がっていたエリも、毎日の様に身体を合わせたこともありだんだんと感じるようになり、身体も気のせいかふっくらとしてきている。身体を合わせた後は、エリの瞳にはなぜか涙が溢れている。 月の…

6.霊査4 天山 聡氏の場合2(第4章:迷い里からの誘い)

ある満月の夜、天山が長距離の仕事から都内へ帰って来た時、突然真っ白い霧に包まれた。目の前に古いトンネルが現れて、スピードを落としてその中へ入って行く。そこから出ると灯りもない古い村が現れた。天山は村の突き当りまで行き、トラックから降りた。…

5.霊査3 8月23日運転手天山氏の場合1(第4章:迷い里からの誘い)

天山 聡(61歳、運送業)の調査に入った。天山の霊も事件現場には居なかった。現場辺りにいる霊に聞いても、フラリと居なくなったと言っている。とりあえず自宅へ訪問すると、玄関に疲れた顔の妻のめぐみが出てきた。仏間に案内されて仏壇を見ると、天山は仏…

82.転勤の打診

8月最終日の業務も終わった時間、慎一は支店長から食事へ誘われる。この支店長は、慎一と同じ旧銀行、関西中央銀行出身の3年先輩である。慎一の最初の教育係でもあって、慎一の実力を買って札幌に呼んだのも彼であった。そして慎一はその信頼に十分に応えて…

4.霊査2 7月25日事件犯人浜口の場合(第4章:迷い里からの誘い)

浜口 厚(35歳、無職)の調査は、ユーチューブ画像があるわけではないので調べられなかった。そこで犯人の生前に住んでいた部屋を調べることとした。長い間部屋に住んでいると、その住人の残留思念が残っているからだった。その残留思念から何かを探ることは…

81.道央旅行5(朝食とラフティング、ヤギの郵便屋さん)

昨日に一番の目的だった「雲海」は見ることが出来たので今朝はゆっくりと眠った。朝食は、『レストラン ミカク』の予定だった。ここは予約ができないため部屋から移動した。この店は、朝食のみしか営業しておらず、トマム ザ・タワーに内にある和食に重きを…

3.霊査1 6月26日事件犯人木村の場合(第4章:迷い里からの誘い)

遼真は、6月26日に横断歩道上で突然、包丁を振り回して暴れ、歩いていた歩行者3名の首筋、腹部を包丁で抉り殺し、犯行後、自ら頸動脈を切り自殺した木村羅詩亜(らしあ)(30歳、ユーチューバ―)から調査に入った。木村は一人でマンションに住んでおり、隣の…

80.道央旅行4(ミナミナビーチと夕食)

アクティビティの事務所へピクニックセットを返して部屋に戻り、少しベランダからゆっくりと景色を楽しみ、次のアクティビティーへと移る。次のアクティビティーは『ミナミナビーチ・木林の湯』である。この『ミナミナビーチ』は、明るい日差しが差し込む全…

2.迷い里伝説(第4章:迷い里からの誘い)

遼真は色々と起こっている事件について京都の師匠と相談した。師匠は、唯一逮捕当時生きていた被疑者の証言の”どこか知らない古い村を彷徨っていた”という言葉が気になっているようだ。過去の文献を確認すると平安時代からこの話は一族に伝わって来ているら…

1.無差別殺人事件、悲惨な事故の発生(第4章:迷い里からの誘い)

ここ半年の間、無差別殺人事件及び悲惨な事故が新聞紙上を賑わせている。それを知らされた国民はそれらの不幸が、いつ自らの身に襲い掛かるかわからないと不安な心持ちになっている。 事件日時:6月26日 16時被疑者:木村 羅詩亜《らしあ》(30歳、ユーチュ…

11.事件の顛末(第3章:みいつけた)

夜に権禰宜の智朗が明日から学校の始まる夢花を迎えに来た。夢花は両肩に乗って来たキインとクインのキスをして部屋を出て行った。あと残された仕事は、誘拐された赤ちゃんを無事に両親へ返すこと石碑の人々を無事霊界へ送ることの二つである。両親に返すこ…

79.道央旅行3(ファームでランチピクニック)

視界一面に広がる美しく神秘的な雲海テラスへの感動を後にして、部屋へ戻って朝早かったため少し休憩する。今日は、お昼過ぎまで「モーモーカートで行くランチピクニック」を予約している。このアクティビティは、ランチボックスとピクニックセットが含まれ…

10.和馬と美緒の道行き(第3章:みいつけた)

少し前から美緒は、過去に己の心が壊れたことを少しずつ思い出し、つい己が生まれたての子供を誘拐するという罪を犯したことを悔いていた。これほど子供を愛しながら、母の悲しみをわからなかった己を責めた。しかしそれを元に戻す方法もわからなかったし、…

78.道央旅行2(トマムリゾートで夕食・雲海テラス)

トマムの山肌に大きなタワー状のホテルが見え始めた。今夜と明日に宿泊予約している星野リゾートトマム ザ・タワーである。ホテルの駐車場に着き、大きめのトランクケースや荷物を持ってフロントへと進む。大きなホテルで玄関から多くの観光客の笑顔が見える…

9.霊査4 中島茉緒・美緒の物語(第3章:みいつけた)

夢花から一馬の夢への伝言が終わった後、遼真と真美と夢花はすぐに茉緒のマンションへ向かった。途中、車中で真美が作って来たサンドイッチを食べて体力を戻し、コーヒーやジュースを飲んで気持ちを穏やかにさせた。「やっぱり、真美姉様のお弁当って最高」…

8.霊査3 柄島一馬・和馬の物語(第3章:みいつけた)

あまりの酷い夢に心を乱した夢花が泣き始めた。しばらく夢花を落ち着かせて、次は一馬の記憶へと入って行った。やはり過去世の中に|江島和馬(えじまかずま)の存在があった。 柄島一馬(今生)の記憶1986年柄島一族の待望の長男として生まれた。2歳上に姉…

7.霊査2 柄島真弥・茉優の物語(第3章:みいつけた)

翌日の土曜日夜中に遼真は真美と夢花を連れて柄島家の近くへバトルカーを停め、その中から江島真弥と一馬の記憶を探ることとなった。真美と夢花は、クインと一緒に後部座席でいつもの様に霊体を浮遊させた。夢花の能力は、以前の事件”記憶喪失の男”に参加し…

77.道央旅行1(襟裳岬・広尾・大樹・忠類)

雄樹と夏姫も大きくなってきたので、お盆休みに試しに宿泊旅行を決めた。美波に聞くと家庭教師のアルバイトはお休みを取れるとの返事で一緒に行くことになった。場所は、以前美波から聞いた雲海テラスを経験したいと考えて宿泊は星野リゾートトマム ザ・タワ…

6.霊査1 石碑の声(第3章:みいつけた)

遼真へ宮尾警部から江島家の内情と元妻の悲惨な状況を伝えられ、『江島茉緒《まお》は、シロだ』と言われたが、遼真としては、クリニックで起こった事件と公園の石碑付近の霊場の大きな変化に関係のある可能性を否定できなかった。ただそれは遼真の杞憂かも…

5.捜査2(第3章:みいつけた)

宮尾警部と小橋刑事は、犯人を捜査するために、とりあえず最近退院した母親全てに会ったが大した収穫も無かった。遼真は事件翌日に会った時、気になった路上の女性の似顔絵を真美に描いて貰いネットで検索するも一切ヒットしなかった。監視カメラの映像を調…

4.捜査1(第3章:みいつけた)

翌朝に宮尾警部と小橋刑事から電話があった。今回の事件について色々と聞きたいらしい。遼真の通う大学の講義もあるので夕方にクリニック前で会う事に決めた。その後、遼真の家で打ち合わせる事となった。それを聞いて真美が、夕食用に得意の「ワラジシリー…

3.子育て(第3章:みいつけた)

「オギャアオギャア」部屋に戻るとか細い泣き声が聞こえる。柄島茉緒《えじままお》は、寝室のベッドに眠らせていた子供、希望《のぞみ》の元へ駆け寄った。「希望《のぞみ》ちゃん、 ごめんなさいね、目が覚めた? 少しお外に出てただけよ。 もう二度と外に…