はっちゃんZのブログ小説

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『武闘派!』なのに、実は超能力探偵の物語

あらすじ 桐生 翔(きりゅうしょう)は新宿の片隅で私立探偵業を営む。困った人を助けたいと思う正義感あふれる若い探偵が、この小さな探偵社を訪れるクライアントから持ち込まれるさまざまな依頼を真摯に解決していく。 ある日突然超能力(テレポーテーショ…

さざなみにゆられて-北海道編-

小説期間:2000年平成12年4月1日~ あらすじ: さざなみにゆられて-山陰編-の続編です。 山陰地方で生まれた美波は写真集で見た富良野などの北海道の雄大な風景に憧れ、 自分のことを全く知らない人の街で一人で暮らしてみたいと北海道の大学を受験。 小樽商…

さざなみにゆられて-山陰編ー

*あらすじ* 山陰地方の町、米子市で小料理屋「さざなみ」を営む静香・美波親子と 関西生まれの銀行マンの慎一とのふれあいを描く。 山陰地方の豊かな四季の中で三人三様の心の傷が癒される時間を描く。 *登場人物* 後藤静香 小料理屋「さざなみ」の店主…

90.遺族の恨みは晴れるのか16

その時、屋敷内から華田社長の声が響き渡った。 「早くそいつを殺せ。その後にお前達の願いは全て聞いてやる」 「さあ、いくよ」 「グワッ」 「・・・」 「ネコ、返事をしなよ」 「・・・」 「まあいいや、あんたはそこでこいつと私たちの戦いを見とけばいい…

89.遺族の恨みは晴れるのか15

そこから無言の戦いが始まった。 拳と筋肉が『ガツン』『バチン』と当たる音と 二人の呼吸音と裂帛の気合のみが庭に響いている。 全身筋肉のような獣、地上最大最強の獣、ヒグマに獣人化した人間だった。 敵はもう人間のような言葉は発せない。 太い幹をも折…

41.函館港まつり5-ホテルの朝食-

花火が終わり、部屋へ戻って子供達をそっと和室の布団に寝かせると コーヒーでも飲もうと言うことになった。 部屋のテーブルには豆のまま小分け包装されたコーヒーと 電動ミルとペーパーフィルターが備え付けられている。 人数分のコーヒー豆を電動ミルに入…

88.遺族の恨みは晴れるのか14

京一郎の解析によるとこの男の後頭部の管は、脳の旧皮質へ連結されており、 薬剤は旧皮質の活動を選択的に高めるものだった。 旧皮質分野での個人的特性の高い素質を特化して強大化することにより 身体の筋肉及び骨格まで影響を及ぼせることがわかった。 ジ…

40.函館港まつり4-花火大会-

夕食後部屋でゆっくりとしているとそろそろ花火大会開演時間が迫ってきた。 窓から会場方向をのぞくと、既に倉庫前の花火の上がる方向は席取りがされていて、 町のあちこちからぞろぞろと地元の浴衣姿のお年寄りや若い人も集まってきている。 慎一は一足先に…

87.遺族の恨みは晴れるのか13

ヘビ男は、最初地上に横たわっていたが、 ハブのように上半身を立ち上げた。 そして風切音を発するスピードで、 一直線に翔へ向かってくる。 狙いは「眼」と見えた。 翔から鞭のようにしなった蹴りが繰り出された。 ヘビ男は、それを待っていたかのように蹴…

39.函館港まつり3-ホテルにて-

「ラビスタ函館ベイホテル」は、 外装といい内装といい、 函館という街の醸し出す大正ロマンそのままに、 赤煉瓦の温かみや開拓時代の面影が漂っている。 早めのホテルのチェックインは正解だった。 港まつりが目的の家族客でフロントは長蛇の列だったからだ…

86.遺族の恨みは晴れるのか12

翌朝、朴川専務が必死にニュースを探すも 『女子高生による銀座タワーマンション飛び降り自殺事件』はなかった。 マンションの敷地を散歩するも一切痕跡はなかった。 試しに学校へ保護者を装い電話を掛けるも元気に登校しているらしい。 組織の掟として「失…

85.遺族の恨みは晴れるのか11

翔は必死で彼女が落ちているベランダの真下部分へ急いだが間に合わない。 そして夜中なので彼女が見えない。 クモ助が腹部の光を強く発して場所を知らせた。 必死で目を凝らすと制服の白いスカーフを風にはためかせながら落ちている。 『あと少しなのに間に…

38.函館港まつり2-森駅-

地球岬公園を出発して、母恋中央通へ左折し母恋駅の方へ向かう。 突き当りの室蘭新道を左折し、 さる有名な地元政治家が作ったとされる白鳥新道(白鳥大橋)を越えて、 室蘭港口を横切って室蘭ICへ向かう。 白い雲を巻いた駒ヶ岳を背景に内浦湾(噴火湾)沿…

84.遺族の恨みは晴れるのか10

Ryokoから新しい情報が入ってきた。 ①朴川専務宅でどうやら「白川姫香」らしき女性が捕まっていること。 ②殺し屋の一人が反抗しているため、華田社長宅土蔵部屋に監禁されていること。 ③殺し屋の一人(女性)が朴川専務宅へ向かっていること。 ④昨夜事務所へ…

83.遺族の恨みは晴れるのか9

ある夜、事務所へ侵入者があった。 予期していたことなので プードル型ロボット犬『ロビン』とアスカを待機させている。 鍵が音も無く開けられ、ドアも静かに開けられた。 気配を消して室内をうかがう侵入者、 寝息を立ててソファで眠っているふりをしている…

37.函館港まつりへ1ー地球岬-

子供達の足元もしっかりとしてきたので遠出をしてみることにした。 函館市では例年「港祭り」が8月1日から5日間にわたって開催されると聞いた。 荒天の場合を除いて初日の8月1日に「大花火大会」が催されるらしい。 銀行の福利厚生の一環で勤続年数の長い社…

82.遺族の恨みは晴れるのか8

華田邸は木造造りの立派な日本家屋で隣に白い大きな土蔵が建てられていた。 屋敷地下と土蔵地下は地下道で繋がっている。 大きな車庫が表と裏に二つあり、表はベンツやロールスロイスが駐車されているが、 裏は鉄板やコンクリートで壁が固められており中身が…

36.子供達の誕生日

いよいよ子供達の1歳の誕生日が近づいてきた。 最近二人を抱っこするにもずっしりと重くなってきているようで 静香はもう二人を一緒には抱けなくなった。 慎一は何とか左右に抱っこしているが、 二人が動き出すと非常に危なくなってきている。 それでも二人…

81.遺族の恨みは晴れるのか7

ある夜、華田がお気に入り秘書を膝に乗せている頃、携帯の呼び出し音が鳴った。 画面を見た途端、弾かれたように立ち上がった。 膝に横座りした秘書はそのまま悲鳴を上げて床へ落ちた。 椅子から立ち上がって直立不動で電話に出ている。 「ええ、うちの事業…

35.美波、YOSAKOIへ出場2

いよいよ当日となった。 一番星が見えてくると舞台の照明の明るさが街を圧倒し始める。 『小樽商科大学 翔楽舞』チームは、大通8丁目会場での演舞のため待機している。 この大通公園南北パレード会場は、全長500mの南北の目抜き通りを使ったパレードで、圧倒…

80.遺族の恨みは晴れるのか6

事務所へ高価なネックレスを付けた女性のクライアントが訪れた。 【依頼内容】 依頼人氏名:白川 沙后様。 依頼人状況:主婦(弁護士の妻) 種類:行方探し 経過:娘(姫香)が昨夜から塾に行ってから家に帰ってこない。 警察に依頼しているが一晩では動いて…

34.美波、YOSAKOIへ出場1

ライラックが綺麗に咲き誇っている5月中旬の大通り公園。 例年通り『さっぽろライラックまつり』が開催されている。 多くの市民がゆっくりと散策し可愛い薄紫色の花を見つめている。 子供たちを遊ばせる芝生から見上げると 本州が梅雨とは思えないほどの青い…

79.遺族の恨みは晴れるのか5

華田社長宅は、青山の一角にある 庭石が綺麗に配置された樹木に覆われた大きな屋敷だった。 ただし、大きな正門は常に閉まっており、監視カメラが配置されている。 武道の心得のある翔には、ランニングを装って敷地を1周した時に 漏れてくる独特の気配を察…

78.遺族の恨みは晴れるのか4

翔はRyokoへ各闇サイトのヒット件数を調査させ、 よく使われている闇サイトを調べた。 殆どのサイトは活動していないが、2件のサイトのみ活動していることが判明した。 そのサイトは 「INOCHI その重さ、理解できますか」 「平成仕事人」 どちらのサイトも…

33.すながわスウィーツロード2

夕食後、コーヒー又は紅茶と共に「イタリアンミラノシュー」を賞味した。 その俵型のシューの表面には真っ白のパウダーシュガーがかかっている。 油で揚げられた少しもっちりした薄い生地には、 カスタードクリームがたっぷりと詰められている。 そのドーナ…

77.遺族の恨みは晴れるのか3

現在ネット上でまことしやかに囁かれているのは 「二人殺せば死刑になる。被害者の命は犯人の命の半分しかない」 「何人殺しても心神喪失者になれば死刑にならない」 「死刑を嫌う裁判官や弁護士の家族を殺しても死刑にならない」 「誰か殺してみたいなら死…

32.すながわスウィーツロード1

全国的には梅雨と言われているが、この季節の北海道はさらりとした毎日が続く。 たまに雨が降ってもそれほど湿気は強くなく、 降り注ぐ日差しもそれほど強くなく、吹きわたる風が頬にやさしい。 同僚から「砂川スウィーツロード」の噂を聞き、 静香へ話すと…

76.遺族の恨みは晴れるのか2

Ryokoにネット上で殺害事件の裁判への批判情報の収集を指示した。 夥しい数がヒットしたが、その中で何件かが気になった。 「INOCHI その重さ、理解できますか」 「平成仕事人」 「あなた、今の刑法で満足していますか?」など 数多くの闇サイトがネット空間…

31.美瑛と富良野2

ポプラファームでの舌の幸せを反芻しながら次の目的地へ向かう。 『ファーム富田』 ここは早春から晩春まで季節の多くの花が咲き誇る有名な園である。 広い園内に「花人の畑」「倖の畑」「彩りの畑」「トラディショナルラベンダー畑」「春の彩りの畑」「秋の…

75.遺族の恨みは晴れるのか1

いつもながら目を覆うような事件やニュースが毎日のように報道されている。 一人ひとりがいつ我が身になるのかわからない時代だった。 この日本という国では、自殺者は年間3万人と言われており、 それに隠れるように毎年8万人以上の規模で行方不明の人間が…